在庫管理はオンプレミスかクラウドか!?|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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在庫管理はオンプレミスかクラウドか!?

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今回は、在庫管理システムの導入を検討されているお客様から、よく相談を受けるサーバーの管理方法についてお話ししたいと思います。

◆オンプレミスとクラウド
オンプレミスとは、サーバーやネットワーク機器を自社で購入し自社内に設置して運用を行うことをいいます。
業務委託先や、データセンター、レンタルサーバー内にサーバーを設置する場合もオンプレミスといえます。

クラウドは近年急速に普及し始めたサービスでご存知の方がほとんどだと思いますが、インターネット上の外部リソースを月額や年額で借り、オンプレミス同様のシステムを構築するというものです。

それでは、双方を比較してみましょう。

■コスト
オンプレミスはサーバーやネットワーク機器、ソフト、ライセンスなどの購入に高額な初期費用が必要となります。
これに対してクラウドは、初期費用が無料、もしくは低額な初期導入費用で開始することができ、必要な時に応じてサーバーなどの増減が可能なため
高額な費用をかけず運用を開始することができます。
しかし、オンプレミスの場合でも長期リースを組んだ場合、クラウドの月額や年額を下回ることもあるため、実際に使用する環境を想定して
双方のコストを比較することが必要です。

■導入期間
オンプレミスは機器手配後、数週間、場合によっては数ヶ月かかることがありますが、クラウドの場合はアカウントを登録後
即使用ができ、構成変更などもWeb上で行うことができます。

■セキュリティ
在庫管理システムの場合、自社内でクローズし、インターネット接続も使用しない環境を構築することがあるため
この場合はオンプレミスしか選択肢はなく、セキュリティも極めて高いものとなります。
最近では物流専門の業者さん(3PL)などに倉庫や在庫管理の業務委託を行い、自社でも在庫状況などを確認したいというニーズが高まり
クラウドを推奨する場合もあります。
セキュリティも、プラーベートネットワークを使用するため、安全に使用できますが、情報を外部に持つということに不安を持たれるお客様も
少なからずおられますが、モバイル利用が可能といったメリットも出てきます。

■カスタマイズ
オンプレミス、クラウドともに、要望に合わせたカスタマイズが行えます。
オンプレミスには機器性能の上限があり、クラウドの場合は追加料金が発生する可能性があります。
構築時にスペックをある程度定義しておくことで追加のカスタマイズはあまり起きることはありません。
在庫管理システムとは別のシステム連携に関するカスタマイズについてはオンプレミスが親和性が強く
クラウドは場合によって連携が行えないこともあります。

■障害(停止)対応
万が一障害(停止)が発生した場合には入庫、出庫、移動、検品などすべての業務が停止してしまいます。
オンプレミスの場合、自社(保守に入っている場合は保守会社)が現地対応します。
クラウドの場合は、クラウド事業者が復旧を行い管理者はインターネットで復旧状況を確認します。
どちらも障害の際は復旧を待つ以外にないのですが、まずは、停止しない構成を設計することが必要です。

オンプレミスとクラウドの特長をまとめてみましたが、筆者の中ではどちらも一長一短あり、現段階では
どちらが優位とは決めることはできませんでした。
世間一般にはクラウドが勢いを増しているようですが、大きな動きがあれば、またご紹介したいと思います。