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オムニチャネル時代にロジスティクスが目指すべきカスタマーサービスとは(1)

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*** はじめに ***

 

かつて経営の神様と称された松下幸之助は「水道哲学」という理念に基づいて自らの経営を実践し、松下電器を大変な成功に導きました。

「水道哲学」とは、”水道の水のように低価格で良質な家電を世の中に普及させたい”という松下幸之助の強い思いから生まれました。

当時の日本はまだ貧しく、たとえ自分達が良質な商品を作ったとしても、高価な家電であれば各家庭に普及しないだろうと考えた同氏は、大量に生産することで商品を廉価にし、一気に普及させることで日本の生活を豊かにしようと考えたのです。

こうした水道哲学のような経営手法は大量生産、大量消費時代においては大変な成果をあげることになりました。

しかし、物が溢れ豊かになり、ニーズの多様化による少量多品種の現代においては、もはやこうした方法は時代遅れのものとなってしまいました。

松下幸之助は水道哲学以外にも多くの哲学や思想を世に残していますが、同氏の顧客に対する理念や思想は現代のビジネスでにおいても十分に通用し、多くの経営者や企業がその哲学を学び実践をしています。

顧客へのサービスについては、パナソニックのオフィスに松下幸之助の言葉が今でも飾られています。

~真のサービス~

「商売にはサービスがつきものである。サービスをともなわぬ商売は、もはや商売ではない。その意味においては、サービスは商売人にとっての一つの義務とも言える。しかし、これを単なる義務としてのみ受け取り、仕方なしにやむを得ずやっているとしたら、これほど疲れることはない。
こちらが疲れるだけでなく、お客にもその「仕方なさ」が自然に通ってしまう。サービスは相手を喜ばせるものであり、そしてまたこちらにも喜びが生まれてこなければならないものである。喜び喜ばれる姿のなかにこそ真のサービスがあると言えよう。」

商売に命を懸けた同氏の顧客に対する言葉はどれも迫力があり本質をついています。また普遍的である為、現代のビジネスにおいてもその言葉の価値が失われることはありません。

流通業界においてはネットとリアルを融合したオムニチャネル全盛の時代です。顧客のニーズは多様化し、あらゆるチャネルから自由な時間に購買出来ることを望んでいます。今後はますますサービスの在り方も多様化し、細分化されていきます。従来の時間と空間の概念が通用しなくなった時代だからこそ、上のような言葉はその重みを増すのではないでしょうか。

 

*** 多様化するニーズへの飽くなき挑戦が成長の源泉 ***

 

以前ある雑誌に、ヤマトなどの宅配サービスが多様化するニーズに応えた過ぎてしまった為、結果として過剰サービスとなり現場が疲弊し混乱を来したといった内容が書いてあったのを読みましたが、これはあまりに短絡的な見解ではないでしょうか。

アマゾンとヤマトが実施してきた非常にきめ細やかな宅配サービスは、結果として現場に負担がかかり疲弊することになってしまいましたが、それはやり方がまずかっただけであり、サービスを追求し過ぎることが悪であったと伝わるこうした記事には賛成出来ません。

顧客のニーズはこれからもますます細やかになり、ニーズのレベルが昔に戻るということはあり得ないことです。顧客の高度化・多様化する良い意味での”わがまま”に企業が合わせていくことは、大変に面倒であり難しいことです。しかし、その飽くなき追求こそが真のサービスの実現であり、その追求の中に企業や人の成長があると思います。

ヤマト等の宅配サービスはやり方が少し間違っていただけであり、多様化するニーズへの積極的な挑戦はもっと評価されるべきであり、決して過剰サービスになってしまったわけではありません。

(オムニチャネル・・・リアル(実店舗)とネット(インターネット通販)の境界を無くし、多様な販売チャネルを融解する小売形態の総称)
※オムニチャネルに関連する過去の記事もあわせてご参考下さい。
  http://www.inter-stock.net/column/no127/

 

*** マーケティングの基本とロジスティクスの関係 ***

 

多くのマーケティング関連書籍では、製品(Product)、値段(Price)、宣伝(Promotion)、場所・流通(Place)を4Pと称して戦略に用いることを推奨してきました。オムニチャネルはこの4つのPのうち、場所・流通(Place)における戦略となります。
多くのマーケットではブランド力に頼った戦略は通用しなくなっています。製品の機能的な差も小さくなり、製品そのもので競争力を維持することが困難な時代です。以前より潜在していた場所・流通(Place)におけるニーズがより顕在化してきたのも必然と言えるでしょう。

ロジスティクスはこの場所・流通(Place)におけるカスタマーサービスを構築する為の唯一の手段なのです。

 

*** まとめ ***

 

本連載では、オムニチャネル時代にロジスティクスが目指すべきカスタマーサービスについて数回に渡り考察をしていく予定です。
ロジスティクスのシステムを構築する上で、カスタマーサービスをロジスティクスの中の検討すべき一つの分野として扱う企業がほとんどです。

しかし、本来ロジスティクスというものは、それそのものがカスタマーサービスであり、その最終目標は顧客を満足させることです。
そのためには、ロジスティクスは組織のあらゆるレベルの人を、直接あるいは間接的に市場や顧客と関連付けする連鎖を確立することを目的にマネジメントされる必要があります。

オムニチャネル時代のロジスティクスは、顧客との接点を増やし、密度を高める戦略が重要となり、顧客の様々な属性情報が収集・蓄積される柱となることでその目的を果たします。

もはやかつての「物流」という枠組みだけで捉えていては立ち行きません。経営層や営業部門など全社的な取り組みとして戦略を構築していく必要があるのです。

ある調査によると、上場企業3600社のうちおよそ3割の企業がAI(人工知能)の導入を検討しているそうです。
オムニチャネル時代にロジスティクスが目指すべきカスタマーサービスを検討していく過程において、このAIの存在を無視することは不可能です。
その辺りについても今後の考察においてご紹介出来ればと考えています。

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