ネットショップ利用の宅配、不在再配達対策の現状|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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ネットショップ利用の宅配、不在再配達対策の現状

mailmaga85
年々増大するネットショップ宅配の不在再配達に焦点を当ててご紹介しようと思います。

ネットショップでショッピングをした場合の配送方法は宅配がほとんどを占めています。
どのネットショップでも、購入時、配送日時を指定する項目があります。
詳細な配送日時の指定もできますが、ほとんどの初期値は「最短納期」となっているように思います。

注文を受けたショップでは在庫を確認してお客様に最短納期を返信後、
商品を出荷しています。

しかし、実際に商品を届けてみると平日、休日問わず不在宅は必ずあり、
その割合は1日のうち約25%にもなるといいます。
配送員は不在票を残し、お客様からの連絡を待ちますが、当日中に連絡が入らない場合や、再配達の連絡が入ったにも関わらず、再配達に訪問するとまた不在の場合などがあり、配送効率の低下や滞留在庫の保管が大きな問題となっています。

また近年、宅配貨物の増加によるドライバー不足が深刻で、その中でも再配達にかかる人員は年間9万人にも達するとの試算が出ており、人手不足にさらに負荷が発生しています。

そこで約10年前から、主に大規模マンションの入口に「宅配ボックス」が標準で設置されるようになっています。
お客様が不在でも宅配ボックスに商品を入れておけば、再配達の手間も省略でき、受領印も押せる仕組みになっています。
不在票による再配達依頼は購入者にとっても意外と煩雑で、思い通りの時間帯に再配達ができない場合もあります。

購入者としては、購入した商品をいち早く手に取って確認したいという心理が働くため、宅配ボックスの存在は非常に便利なものだと思います。
最近では戸建て用の宅配ボックスもお目見えし、総数から見れば僅かですが、購入者サイドで再配達抑止につながっているのではないでしょうか。

しかし、家具などの大型商品など宅配ボックスに入れられない商品については、お客様から指定があれば、マンションの管理人さん預かりや郵便物の裏などに溜め置き、戸建てでは玄関前に溜め置きが基本となっているようです。
ですが、いたずらや盗難に対する完全な対策が取れていない、また、要冷蔵・冷 凍商品の扱いについての課題も未だ残されているようです。

不在対策を解消するのがコンビニ受取りですが、やはり大型商品の運搬の問題や要冷蔵・冷凍商品対策についてもこれからということですが、このうち 冷蔵・冷蔵品については専用設備を用意する動きがあるようです。
また、不在とは逆にお客様が受け取りに来られず、在庫が滞留するという問題も出始めているようです。

その他にも楽天さんでは、駅構内にコインロッカー調の宅配ボックスを配置したり、本メルマガ74号でご紹介した、約1時間で配送するサービス「楽びん」で、お客様に短時間で商品を受け取っていただくことで、再配達の抑止効果もあるのではないでしょうか。

最近では同様にアマゾンさんでも都内の一部ではありますが、1時間以内に注文のあった商品を配送する「プライム ナウ」という新サービスも開始されており、再配達解消に向けて各社対策を取り始めているようです。

不在による再配達をどうすれば減少させることができるのか、各社サービスを見守ると共に、筆者も知恵を絞ってみたいと思います。