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2019年12月03日配信分
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マルチフルフィルメント時代のITツール、スマートオーダーシステムとは!?

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画像素材:horiphoto / PIXTA

 

<目次>
1.第一回関西物流展を終えて
2.マルチフルフィルメントとは?
3.マルチフルフィルメントプロセスを最適化するITツール
4.まとめ

 

●1.第一回関西物流展を終えて

 

先週、インテックス大阪で開催された「第一回関西物流展」にブース出展とセミナー登壇をさせて頂きました。
関西圏の企業を中心に非常に多くの企業様が弊社のブースにお立ち寄り下さいました。

 

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当日ご相談頂いた内容の一部をご紹介すると、

 

●「従来から商物分離を方針としていたがあらためて物流最適化に取り組みたい」(中堅の医療機器卸売業様)

●「ECの取り扱いが拡大し、既存倉庫のキャパシティが限界に近づいているので何とかしたい」(奈良県の工具製造メーカー様)

●「グループ内統合などで管理倉庫が増えてしまい、物流拠点の見直しを図りたい」(大阪市の機械部品製造業様)

 

西日本でも沢山の企業が物流を重要課題としていることが、相談の内容からヒシヒシと伝わってきて大変感激しました。
多くのご相談を頂く中で共通点として多かったのが、「自社の物流体制や倉庫管理、在庫管理が本当にこれで良いのか?」
と現状に対する不安を漠然と抱えていたことです。

何かこの展示会で手掛かりが掴めないかと皆さん目をギラギラさせて熱い思いを感じました。
また近年の運賃増による対策として拠点配置についてのご相談も多く頂きました。

今回弊社のブースとセミナーではマルチフルフィルメントによって複雑化する「受注」と「物流」の繋ぎ目のオペレーションを最適化するソリューションをテーマに最新情報をご案内しました。

「そんなことが出来るのか」と目を輝かせて帰られる方がいらっしゃる一方で、「具体的にイメージが沸かない」と理想と現実の狭間で頭を抱えて帰られる方もいらっしゃいました。

今回の展示会で説明しきれなかった点をもう少し詳しく「マルチフルフィルメント時代のITツール、スマートオーダーシステム」をテーマにご紹介したいと思います。

 

●2.マルチフルフィルメントとは?

 

近年、ECや通販業界では「フルフィルメント」という言葉が多く聞かれます。
フルフィルメントとは、商品が注文されてから最終顧客に商品が届くまでの「受注処理」「ピッキング」「検品」「梱包」「配送」といった業務全般のことを指します。

そのフルフィルメントが今後はマルチ化していきます。
「何がマルチになるのか?」答えは在庫拠点配送キャリアです。

10年ほど前は在庫拠点を集約し、在庫を圧縮することで保管コストを抑える戦略が中心でしたが、近年は配送コストの観点から、納品先の最寄りの拠点に在庫を分散する戦略にシフトしてきています。

従来は在庫の保管が1ヵ所に集約しているため、1ピースを納品するために遠方までトラックを走らせていました。
在庫は1ヵ所で管理出来るので在庫圧縮と管理コストは削減されるのですが、近年の運賃上昇により、在庫圧縮コストよりも、いかに輸配送を効率化するかが重要になってきたためです。
また働き方改革やトラックドライバーの不足により、長距離を走れるトラックの確保が難しくなっていることも要因の一つです。

 

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このような荷主企業の在庫分散化戦略に乗じる格好で物流事業者も動き始めています。
セイノーホールディングは2020年3月期を含めた4年間で総額620億円をロジスティクス・トランスポート機能の拡充と強化に充てる計画を明らかにしました。
ロジスティクス・トランスポート機能とは、一時保管や流通加工が行える物流センター機能と特積輸送による全国向け輸配送機能を一体化した大型物流施設のことです。
この機能を駆使した物流サービスにより在庫分散化に向かう新規顧客の獲得を狙っています。

拠点のマルチ化とともに、配送キャリアも今後マルチ化が進んでいきます。
配送キャリアによる運賃の上昇や出荷制限によって、荷主企業は従来取引していた配送キャリアの見直しや取引先の追加を検討しています。
こちらも従来は在庫と同じく配送キャリアを集約することで、配送手配やその後の請求処理等の管理コストを削減する動きが多く見受けられました。
しかし、今後は複数の配送キャリアをコストとサービスのバランスの観点から、顧客ニーズに応じて組み合わせ最適化を図る方向へとシフトしてくことになります。

このように、在庫拠点と配送キャリアがマルチ化していくことでフルフィルメントが複雑化していくことを、マルチフルフィルメントと言います。

 

●3.マルチフルフィルメントプロセスを最適化するITツール

 

こうしたマルチフルフィルメントを最適化するために必要な機能を筆者は大きく3つに整理しました。

1.最適な配送キャリアの選択

2.最適な在庫拠点の選択

3.最適な在庫振り分け

上から順に説明します。

 

1.最適な配送キャリアの選択

配送キャリアを選択する最優先事項は運賃ではありません。各配送キャリアのキャパシティが最優先事項です。
続いて顧客ニーズ、運賃と続きます。
キャパシティとはサイズや重量の制限、輸送可能エリアや稼働日などです。
キャパシティをクリアすると、納期や輸送品質、キャリア指定等の顧客ニーズになります。
キャパシティと顧客ニーズをクリアした中から最も運賃の安い配送キャリアを選択することになります。

 

2.最適な在庫拠点の選択

配送キャリアが選択されると、続いて最適な在庫拠点を選択します。
選択された配送キャリアがキーとなって在庫拠点が選択されるロジックが全く新しい視点です。
従来の拠点分散型のフルフィルメントでは、先に在庫拠点を選択していました。
しかし、配送キャリアが制約条件となっている近年のフルフィルメントにおいては、その方法での最適化は限界を迎えています。

 

3.最適な在庫振り分け

在庫を分散する際、全てのアイテムを均一に配分すると在庫コストが膨らみこの戦略は必ず失敗します。
最適な配分が成功の鍵を握ります。
出荷頻度や在庫回転率が低いアイテムは地価の安い地方拠点に集約することで在庫管理コストを削減し、逆に出荷頻度や在庫回転率が高いアイテムは少々地価が高くても納品先に近い拠点に在庫を保管することで配送コストを削減します。

この在庫の振り分けは販売戦略とも密接に関係してきます。
商品の仕入れ原価を抑えるために大量にロット購入して、地方の在庫拠点にストックしておき、必要なタイミングで納入先に近い拠点に幹線輸送(大量輸送)で運びます。

また季節商品等は、シーズン毎に地方の在庫集約拠点と納入先に近い在庫拠点を適時入れ替えする幹線輸送が必要になります。

在庫分散化といっても、やみくもに分散するのではなく、集約すべきアイテム、分散すべきアイテムを見極めて戦略的に在庫振り分けする仕組みが必要になります。
その為には当然、拠点毎のアイテム別適正在庫量と発注点の再設定も重要になります。

 

以上3つのプロセスを人の経験と勘でどうにかこうにか回しているのが、国内企業のフルフィルメントです。
今後益々マルチ化が進み、複雑化していくフルフィルメントを最適化、自動化する為のインテリジェントツールが弊社が独自開発を進めている「スマートオーダーシステム 輸快通快」です。(下図)

 

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「スマートオーダーシステム 輸快通快」では、出荷指示(オーダー)データをAPI等で受け取ると、まず最初に荷姿を自動算出します。
サイズ・個口数・重量を算出すると、続いて最適なキャリアを選定します。
制限サイズや車両制限、納品先のニーズを満足し、最安値のキャリアを選択します。
最後に各拠点の在庫有無、在庫バランス、拠点間による先入れ先出しを考慮して最適な在庫を選択します。

 

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ここまでの処理を自動化することでサービスレベルを満足し、最もトータルコストの優れた出荷指示を各拠点に自動送信することが出来ます。
このエンジンを企業の基幹システムやWMSに組み込むことで、倉庫・配送・在庫の効率性を高め、収益性を最大化することが可能になるのです。

 

●4.まとめ

 

これまで日本の企業は欧米企業に比べて先端的なIT技術の導入には極めて慎重な姿勢でした。
しかし、ここ最近は潮目が変わりつつあることを肌で感じます。
今回参加した関西物流展もその仮説を確信に変える良い機会となりました。
現在弊社の輸快通快は大手流通企業、大手物流企業との先進的なコレボーレションによるトライアルが始まっています。
日本企業の物流デジタル化もいよいよ本格的に動き出していることを感じます。

 

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