身近にある情報と、その可視化について。(在庫管理に活用しよう!)第一回|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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身近にある情報と、その可視化について。(在庫管理に活用しよう!)第一回

身近にある情報と、その可視化について。(在庫管理に活用しよう!)第一回

■身近にある情報とは(在庫管理に使えるのでは?)

身近にあるデータ「今あるデータ」とは何でしょうか?
どこの企業にも必ず存在する下記の3つの情報に関して改めて着目してみましょう。

●1つ目:受注(売上)データ・・・出来れば、その粗利益も。
●2つ目:発注(仕入)データ・・・製造業の場合は、生産(入庫)情報になります。
●3つ目:棚卸データです。

もちろん、これら3つのデータはできる限り細かいほうが良いのですが、最低でも月別・商品別くらいが
有れば大丈夫です。
それではこの3つの身近にある情報を用いて可視化(見える化)について考えて行きましょう。

■「今あるデータ」の可視化(見える化)について

ここからは、先ほど3つの「身近にあるデータ」を用いて簡単に3つのケースでの分析方法をご紹介します。

【ケース1】「在庫と利益」を可視化
商品別の棚卸金額と、その粗利益額の明細データを、エクセルで散布図にしてみました。
縦軸が、棚卸金額、横軸がその粗利益となります。

これにより在庫と利益の関係が見えてきます。
棚卸金額は大きいのに、粗利益額は少ない商品の割合や、棚卸金額は少ないのに粗利益額が大きい商品の割合などが
エクセルの散布図グラフを利用して簡単に作成が行えるのです。
case1

【ケース2】「粗利と構成比」を可視化
商品ごとの粗利益額を累積し、構成比率を算出します。
これも受注(売上)データと発注(仕入)データのデータがあれば、エクセルのパレート図作成機能で簡単に分析が行えます。
いわゆる「ABC分析」ですね。
どれだけの商品が粗利益額の何%を構成しているかといったことが、簡単に見える化できます。
case2

【ケース3】在庫日数を可視化
最後に、売上データと棚卸データを用いて在庫日数を分析してみましょう。
商品ごとの在庫日数を下記の計算式をもとに算出し、それらを月換算します。
在庫日数に関してですが、棚卸金額を1日平均売上で割ったものになります。

・在庫日数=在庫金額÷1日当たり売上高
・1日当たり売上高=年間売上高÷365

別の言い方をすると、この商品は「何日分の在庫」または、「何ヶ月分の在庫」を持っているという事になります。

実際に集計してみると、数百年分の売上に対応できる在庫が、山ほどあったといったケースもよく現場で目にします。。
case3

【まとめ】
ここまでのケース1・2・3のグラフから見えてくる意味合いは、企業それぞれで捉え方(課題や対応策)も違ってくると思いますが、
それなりのメッセージが出てくるのではないでしょうか?(これらを「気付き」と呼んでます)
次回は、この「気付き」からさらに分析を行うには?というテーマで考えてみたいと思います。
ではでは。。。

著者:SHIGERU
大手外資系グラフィック製品メーカーでの製品企画を担当。
その豊富な経験を活かし、グラフィックを活用した倉庫管理ソリューションの企画で毎日頭が一杯。