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中間流通が生き残るための物流戦略  ~3つの戦略ポイント~ (1)

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これまで急成長を遂げてきた国内のユニクロが苦戦しています。

同社による2017年8月期の第1四半期決算の発表によれば、売上5288億円、
営業利益は885億円で増収増益でした。

しかし、12月の既存店売り上げは5%の減収で、繁忙期である12月に大きく
失速した形になります。

ここ数年のこうした国内事業の低迷の対策として、ユニクロは物流改革に乗り
出しています。

いまユニクロが国内事業の再成長に向けて最も期待を寄せているのがECです。

柳井正会長兼社長も以前より、グループ売上高に占めるECの構成比を、「将来
的には30~50%まで拡大していきたい」と明言しています。

そしてその肝になるのが、「物流×IT」です。

まずIT分野では、アクセンチュアと組んで企画・生産・販売・物流が同時に稼働する
新システムを構築中で、IT人材の採用や育成を強化しています。

物流については、大和ハウス工業と手を組んで即日発送の実現に向けた次世代物
流の仕組みを構築しています。

こうした一連の物流改革は「有明プロジェクト」と名づけられ、柳井正会長兼社長の
トップダウンで進められています。

これまで本社にいた1000人の社員がこの有明倉庫の上に全員移動し、国内ユニクロ
の本部が、物流センターに置かれることになります。

ユニクロの国内事業の今後の成長はこの物流改革を主軸とした「有明プロジェクト」の
成否にかかっていると言えそうです。

 

***叫ばれ続ける”中間流通不要論”の実態****

 

さて、今回の本テーマに移ります。

経済のグローバル化、高度情報化(IT)社会の進展、EC市場の拡大による流通経路の構
造変化、物流合理化による合併や統合による動きで”中間流通の不要論”が叫ばれ続け
てもう10年以上になるでしょうか。

しかし実際に卸売業が減っていったかといえば、実態はそうでもありません。

卸売業を取り巻く市場の競争環境が厳しい状況下にあることは、各当該企業のみなさんは
周知の通りだと思います。中間流通不要論が論じる通りに経営が悪化し、廃業に追い込ま
れる企業もあれば、逆に「不要論など、どこ吹く風」で成長・発展を続ける企業も多く存在し
ています。

そこで、廃業していく卸売業と生き残り発展する卸売業とを明確に分岐させている経営戦略
とは何なのか?

『物流×IT』の視点で筆者なりに探り、読者の皆様にご理解頂き易いよう3つのポイントに整
理してご紹介をさせて頂きたいと思います。

 

***問屋と呼ばれる中間流通は日本独特の商習慣****

 

何事を探るにも、まずは歴史からということで、問屋の歴史について少し調べてみました。

問屋の起源をたどると鎌倉時代までさかのぼります。
物資の保管、輸送、取引の仲介、宿屋の経営などを業にする者を問丸(といまる)と呼び、
それが「問屋」と呼ばれるようになりました。

現代の卸売業態に近い形が本格的に発展したのは江戸時代以降で、参勤交代により江
戸と自国を行き来する大名やその家族の生活必需品を現地で調達することが必要となり、
各地域の商品を全国に流通させる機能が整備されていったのです。

物流は現在のように陸路が中心ではなく、船による大量輸送が中心でした。

こうして水上物流網を支配し、大阪や江戸などを中心に生活に必要不可欠な商品を卸売
する業者は莫大な財産を築き、日本の流通は発展していったのです。

 

***問屋は日本独自の商習慣****

 

しかし、欧米ではこうした中間流通は排除されています。
商品はメーカーから直接仕入れるか、自社のプライベートブランド(PB)を企画する形で、
調達します。

日本は欧米のように数社の大手が市場の大半を占めているわけではない為、商品の流通
業務は卸に任せ、自分達は販売に特化したほうが得策という考えが根強く残っています。

欧米では完全に排除されている中間流通は、日本でも同様に排除されていくのでしょうか?
専門家の間では意見は二極化しているようです。

第三次流通革命が起こり、いずれは欧米のように問屋は姿を消していくという意見、
これに反して、日本人は昔から地域密着で地元で買い物をするので小規模店は長く生き残り、
問屋も存在し続けるといった意見です。

筆者の見方は完全に後者です。理由はいくつかあるのですが、日本人は合理化だけで昔から
あるものを排除するのがとても苦手だからです。

苦手というと聞こえは悪いですが、良い意味で’情’をとても大切にするからです。
これは過去の歴史を見てもあきらかで、欧米と比べると決定的に違います。

小売側が仮に直接メーカーから購入するから問屋さんは「もういいよ」といっても、
メーカー側がこれまでお世話になった問屋を中抜きするようなことが出来ないのです。

筆者はこうした日本人の’商人道’がとても好きです。

また物流業界は今後EC市場の拡大で人材が不足し、トラックも不足していきます。
こうした変化の中で自社のトラックを保有し、商品を特化し、小売業に直接商品を
運べる卸売業は付加価値を提供する最大のチャンスだと考えるからです。

卸売業がこうした変化に対応すべく、自己改革を怠らなければ、問屋不要論どころか
問屋絶対必要論が叫ばれることになるでしょう。

その自己改革の重要な鍵を『物流×IT』が握っています。
次回より詳しく説明をしたいと思います。

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