フリーダイヤル0120125308

ttl_column

自社の物流を変えよう!『業界・業種別』物流改善のヒントとノウハウ ~運送業編③~

mailmaga220

画像素材:Besjunior / PIXTA

 

*** アジア最大級の物流専門展示会に参加してきました ***

 

東京ビックサイトで9月11日から14日まで開催された「第13回国際物流総合展2018」に参加してきました。
国際物流総合展は、2年に1度開催されるアジア最大級の物流・ロジスティクス専門の総合展示会です。
1994年に第1回が開催され今回で13回目を迎え、479社/2435ブースが出展し、4日間の来場者は74,520名にのぼりました。
(※前回は64,071名)

 

220-1

 

保管機器、ピッキング・仕分けシステム、倉庫管理システム(WMS)、包装システム、パレット・コンテナ、トラックなど物流やロジスティクスに関するあらゆるものが展示してあり、全ブースを真面目に観て回ると4日間では足りない程の出展規模でした。

 

*** 展示ブースの一番人気は自動化ロボット ***

 

ロボットを活用したピッキングやパレタイズの自動化に関するブースが沢山の企業から出展されており、多くの観客を集めていました。
トヨタL&Fさんのブースには、AGV(無人搬送車)やピースピッキングに対応したアーム型ロボットが展示され、全てを自動化するわけではなく、人と機械との協業を積極的にPRされていたのが印象的でした。

 

220-2

 

ほんの数年前はAI(人工知能)を搭載したアーム型のピースピッキング対応ロボットはまだまだ実験段階といった印象でしたが、完全に実用化可能なレベルに到達していることに驚きました。
実際に導入された企業様のお話を伺いましたが、ロボットのモジュール化により、中小企業でも導入可能な価格帯であることにも衝撃を受けました。
1台当り2,000万円程度ということですので、トラックの新車を一台購入することを考えると決して手の届かない価格ではありません。

大型の物流センターでも10台程購入すればピッキング作業の7割~8割は完全に自動化することが可能になるでしょう。
10台購入したとしても2億円の投資ですから、それでピッキング作業の7割以上が削減できると仮定すると3年で費用対効果が見込める計算になります。

またECの場合は注文のほとんどが夜に入ります。
しかし、世の中の物流倉庫は99%が夜間には稼働していません。夜中に稼働させようにも、まず夜勤を引き受けてくれる人が集まりません。
しかたなく夜中に溜まった大量の注文を朝から捌くことになります。
しかし、ロボットを導入すれば24時間365日ピッキングを稼働させることが可能になります。

夜に入った注文を夜中のうちにロボットがピッキングして、朝パートさんが出勤した時には全てのピッキングが終わっています。
後工程をパートさんが朝から処理するようになれば、物流現場のタイムシフトは大幅に変わるでしょう。
そうすれば、この業界の根深い課題であるドライバーの待機問題も大きく改善されます。

集荷作業の大半は15時~18時の間です。その位の時間にどの物流倉庫も出荷準備が完了するからです。
ロボットが夜中にピッキングをしてくれることで、ドライバーの集荷作業が4~5時間前倒し出来るとしたら、どれだけドライバーの負担が軽減されるかは運送業の皆さんが一番理解されるはずです。

 

*** 毎年10万人の生産人口を失う日本 ***

 

今や国内の就業者の4割が50歳以上と言われています。
全産業を比較してみても、運送業界の人手不足は完全に危険水域に達しています。
トラックドライバーの年間労働時間は、全産業平均と比較して長時間となっており、他産業と比べても労働環境の改善は進んでいません。

運送業界では、中高年層の男性労働力の依存度が極めて高く、40歳未満の若い就業者数は全体の約28%である一方で50歳以上が約40%を占めるなど高齢化が進んでいます。

 

220-3
(全日本トラック協会 『日本のトラック輸送産業現状と課題 2018』)

 

にも関わらず、多くの企業経営者は来年には状況が良くなるのではないかと根拠のない期待を抱いて、具体的な手を打っていません。

産業全体を見ても、生産年齢人口は毎年1%ずつ減っています。
人口数で計算すると毎年10万人の生産人口をこの国は失っていることになるのです。
このようなハイペースで生産人口が減っているのは世界を見ても日本とハンガリーくらいです。
このような状況で「来年には人手不足も落ち着くのでは?」というのは完全に誤った見方です。

こうした人手不足が深刻な運送業界で、ロボットの活用による自動化技術に大きな期待が寄せられます。
国内の運送業界では、産業用ロボットはまだほとんど活用されていません。
人が足りなくてロボットの活用が大事と言われ始めて何年にもなりますが、ほとんど普及されていないのが実状です。
筆者も今回の物流展で観たようなアーム型のロボットをお客様の物流現場で見かけたことは一度もありません。

製造業は昔からコスト意識が高く、ロボットによる自動化が進んでいました。
製造業の場合、利益を生み出す製品そのものの製造を自動化するということになるので、積極的に投資がされます。
しかし、物流の場合は製品を運ぶという工程になるので、利益を生み出すというよりもコストという意識が強く、なかなか自動化に向けた投資が進まないのが大きな要因です。

また製造業の場合は、同じ動作を繰り返すロボットが大いに活躍することが出来ます。
工場の製造ラインは単純作業が多いからです。
反面、物流作業は少量多品種を扱うピースピッキング等の複雑な作業が多く、自動化には様々なハードルがあったというのも要因の一つでしょう。

 

*** 超多品種に対応したティーチレスなロボットの登場 ***

 

今回の物流展で筆者が観たピッキングロボットはこれまで困難であった物流の複雑な作業を完全自動化出来るとてもレベルの高いものでした。

1点の商品をピッキングするタクトタイム(作業時間)も大幅に向上していました。
「1時間に900ピックが可能です!」とブースの説明員が胸を張って自慢されていました。
またAIを搭載することで、完全ティーチレスを実現しています。
従来のように複雑な作業をロボットにプログラミングする必要はなく、AIがディープラーニングにより自動学習してくれます。
製造業などで活躍している従来のロボットは予め動作をプログラムすることで、決まった動作を行うことしか出来ませんでした。

製造工場などは単純な作業の繰り返しが多いのでこうしたロボットが活躍出来たのですが、物流現場では数万点のSKUがあり、形状から重さから様々です。

こうした商品を一つ一つ丁寧に扱うにはロボットにそれぞれの商品特性に合った細かい動作を覚え込ませる必要があるのですが、それは不可能です。

それがこうしたAI搭載のロボットを活用することで完全ティーチレスを実現可能にし、物流倉庫の複雑なピッキング作業を自動化可能となったのです。
計上の違う箱でもロボットが箱にぶつかることはありません。小さい商品でも軽々とピッキングします。
3Dビジョンで容器の内部を常に監視し、いかなる荷姿の商品でも正確にピッキング作業を行う姿をこの目で確認してきました。

 

*** 運送業界の人手不足解消のカギはロボット活用 ***

 

運送業界では、運ぶ荷物は沢山あっても人が集まらないので運べないという状況が今後更に加速します。
会社を成長させたくても、人手不足が大きな足枷になり今以上に成長させることが出来ないといった恐ろしい状態が起こり始めているのです。
よくAIやロボットによる自動化で人の仕事が30年後には無くなって就職難になるのではないかと不安視される方がいますが、そんなことはありません。
ロボットは人の仕事を奪うのではなく、人にしか出来ない仕事を私たちの社会に増やしてくれるのです。

運送業では、信頼・品質・環境をキーワードにしたPRが多く用いられています。
以前筆者がお伺いした3PL業者様も「安全・迅速・確実」といった点が強みだとおっしゃられていました。
しかし、今後はAIやロボットに積極的に投資した物流現場そのものが最大のPRポイントになります。
AIやロボットを活用した現場を見て、荷主企業は何を感じるでしょうか?信頼出来て、品質も担保されて、確実だと誰もが思うはずです。

「うちの強みはロボットにより自動化された物流です」とPRして興味を持たない荷主企業はいないでしょう。
今すぐに先端技術の情報を積極的に仕入れて、具体的な活用方法を模索されることをお勧めします。

 

*** 最後まで読んで頂いた方に耳寄りなお知らせ! ***

 

弊社が独自開発した「輸快通快」は物流現場の生産性を徹底的に追及した荷造りシミュレーションシステムです。
企業間ECによるオンライン取引の発送業務を自動化することで、人手不足の解消にも一役買います。
是非この機会にご検討下さい。

 

220-4