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急速に変化する市場において、物流システムが顧客のニーズを満たすには!?

倉庫

 画像素材:Rawpixel/PIXTA

<目次>

1.比較検討が非常に難しい業務システム

2.マスタについて比較

3.入荷系の機能について比較

4.出荷系の機能について比較

5.分析、外部連携について比較

6.サポート体制について比較

7.まとめ

 


1.比較検討が非常に難しい業務システム

 

市場の急激な変化や労働力不足によって、倉庫管理システム(WMS)の導入やリプレイスを検討する企業はどんどん増えています。「倉庫管理システム」や「WMS」でネットを検索すると、5年前に比べるとかなりの数の製品が増えています。

WMSのような業務システムは導入前の比較検討が非常に難しいものです。
自社に合ったWMSを選定し、スムーズに本稼働させるために余裕を持って準備を進めていくのがベストです。しかし、比較検討項目があまりに多すぎてなかなか決めきれずに、ベンダーや製品の選定がプロジェクト全体のスケジュールを圧迫してくということはよくある話です。

パッケージソフト導入における選定の重要なポイントは、「パッケージソフトの特徴を把握して、その長所を取り入れること」と「自社の今までの業務プロセスの長所を残すこと」の間で、どうバランスをとっていくのかという点です。

しかし、実際は何をどう比較して良いのか分からないので、結局金額だけで決めてしまう、自社に近いベンダーに決めてしまう、付き合いのある取引先に紹介してもらって決めてしまうといったところで落ち着いてしまいます。

また、数ある製品の中からようやく選定しても、決裁者にその選定条件を説明しにくいといったお声も良く聞きます。我々プロの目から見ても業務システムは比較が難しいので当然です。企業の規模や業態によっても選定条件や必須要件は変わってきます。

今回はそんな皆様のお悩みを少しでも解決出来ないかと考えて、筆者のこれまでの経験をフルに活かして、WMSを比較するためのチェックシートを作成してみました。WMSの知識がない素人の方でも簡単に比較できることを意識して、数ある比較要素の中から重要だと思われる項目だけをまとめてシンプルにしました。

さらに、各比較項目ごとに「倉庫の規模」と「業態」で重要度をウェイト付けすることで、より妥当性のある比較ができるように作成しています。以下をクリックするとPDFでダウンロード可能です。

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2.マスタについて比較

 

マスタは業務パッケージの設計思想が一番表現されるといっても過言ではありません。むやみに管理項目が多ければ良いというものでもありません。どれだけシンプルに必要項目が整理され、メンテナンス性に優れているかといった点が比較のポイントになります。

WSMで一番重要なマスタはアイテムマスタです。このアイテムマスタでどのような項目を管理しているかは重要な選定ポイントになります。最近では重量やサイズ情報の重要性が高まっているので、自社で物流コストの改善を目的にするのであれば必須項目になるでしょう。

また一つのアイテムで複数のコードが持てるかどうかも重要なポイントです。物流の現場では、JANやITFや自社コードなど、1つのアイテムで複数のコードで入力が出来ないと非常に不便です。こうした基本的なポイントが選定のチェックから漏れてしまうことが非常に多いのです。

 


3.入荷系の機能について比較

 

「入荷を制する者は在庫を制す」とまで言われるほど重要な入荷処理。WMSを導入する際、出荷処理に重きをおかれがちですが、入荷業務をどれだけサポート出来るかは重要な比較ポイントになります。例えば、製造業では在庫管理対象アイテムにバーコードがソースマークされていないケースが多いので、バーコードラベルの発行機能は必須になります。
事務所でPCでまとめて発行する機能も必要ですが、現場でハンディターミナルで入荷検品をしながら、携帯プリンタで発行出来る機能があると作業性の向上、貼り間違えの防止につながります。

また少し広めの倉庫になると、入荷検品作業と棚入れ作業は別オペレーションになります。入荷検品時にロケーションを入力するような仕様になっていると運用とシステム機能が合わずに使えません。入荷検品時は自動的に仮ロケに保管されて、検品後に棚入れ処理でロケを確定するという現場オペレーションに則した機能があるかないかもしっかりとチェックしましょう。

物量の多い大規模倉庫や物流業であれば、クロスドック機能が必要になってきます。クロスドック機能は非常にシビアなロジックが要求されますので、別途カスタマイズで対応するような場合は、ベンダー側に豊富なノウハウがないと難しいでしょう。自社のオペレーションでクロスドックが必要であれば、標準機能で用意されているかが重要な選定ポイントになります。

※クロスドック・・・入荷された商品をそのまま出荷で引き当てして出荷処理を行う機能

 


4.出荷系の機能について比較

 

出荷系の機能では、自社のピッキング方式にシステムが対応出来るかどうかが重要になります。商品単位、納品先単位でのトータルピッキング、伝票単位でのシングルピッキングに対応可能かどうかチェックします。トータルピッキングの場合は、その後の納品先別の仕分け処理をサポートする機能があるかどうかも重要です。

また大量の出荷指示データに対して、在庫を引当して出荷指示を作成するまので処理スピードも事前に確認しましょう。
1万行の出荷指示データに対して、10分以内が合格ラインです。最近流行りのクラウド型の安価なパッケージでは、1000行の出荷指示データを処理するのに30分以上かかるような製品もあります。出荷指示作成に30分時間がかかれば、それだけ出荷が遅れることにります。多くの場合、こうした処理スピードについての比較検討がされることはありません。日々膨大な量の物量を秒単位で処理する物流現場で利用するシステムなので、処理スピードはかなり重要な比較チェック要件になります。


5.分析、外部連携について比較

 

複数の作業者が作業する倉庫であれば、作業者別の生産性や負荷を分析する機能が欲しいところです。
在庫回転率や不良在庫を分析する機能はほとんどのWMSについていると思いますが、発注点や安全在庫を自動で計算してくれる高度な分析機能を持ったWMSの導入が最近は進んできています。自社が在庫の欠品や過剰在庫で悩んでいるなら、こうした機能があるかないかをチェックしましょう。

また会計や販売管理などのシステムもクラウドが主流となっているので、APIを利用した連携性能もチェックしましょう。
今すぐ必要なくても、APIの連携機能がなければ、今後色々と不都合が生じることになるでしょう。

 


6.サポート体制について比較

 

パッケージシステムでよくある不満は、サーバーや製品のサポートが切れてしまい、半ば強制的にベンダー都合で利用が出来なくなることです。この点についてはあらかじめよく確認をしておかないと、導入して5年後に「サーバーの保守が切れるので、新しいバージョンにしてください」とベンダーの言われるままになってしまいます。

パッケージシステムを複数の他ベンダーでも開発、メンテナンスが出来るかどうかも重要なポイントです。
仮に導入したベンダーが事業を縮小したり、製品のサポートを打ち切ったりした場合に、他のベンダーでサポートが受けれるのであれば、こうしたリスクを軽減できます。

ベンダーとの物理的な距離は、最近はリモート接続による環境や、WEB会議システムの技術が進んでいるので、あまり重要ではなくなっています。

 


7.まとめ

 

パッケージだからこうした機能はついているだろうと思っていたら、導入後にそんな機能はないことに気付くといったことがあります。ベンダーからすると「当初要件になかった」となりますし、顧客側からすると「あって当然だと思っていた」といったことになります。簡単なデモを見てベンダー側の「大丈夫。出来ますよ」という言葉だけを信じて選定した結果、
自分たちが望んでいたシステムと違ったというケースは少なくありません。

機能の比較だけでなく、将来を見据えた比較チェックも必要です。今後のWMSの主流は「シェア」、「つながる」、「オープン」、「自社主導」といった点が機能以上に重要になってきます。

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