これで安心!『食品製造業』が倉庫管理システム(WMS)導入を成功させるポイント | 在庫管理システムならカスタマイズに強い【インターストック】

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2020年05月19日配信分
倉庫

これで安心!『食品製造業』が倉庫管理システム(WMS)導入を成功させるポイント

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 画像素材:klyaksun/PIXTA

<目次>

1.はじめに

2.食品製造業の在庫問題と鮮度管理

3.食品製造業のWMSに求められる基本的な機能

4.需要予測に基づいた需給計画

5.おわりに

 


1.はじめに

 

ひとくちに「倉庫管理システム(WMS)の導入」と言っても、システムを「どの業界」で「どのような品種」で「どのような目的」で導入するかによって、必要な機能や成功させるためのポイントは変わってきます。

システムを新しく導入する、もしくは既存システムからリプレイスする場合は、上手く使えるかどうか不安になります。
また不要な機能に無駄なお金をかけたくないし、沢山ある製品の中から自社にあったシステムを探すのも大変に面倒な作業です。

今回は「食品製造業」がWMSを導入する際に必要になる機能、失敗しないためのポイントを簡単に整理してご紹介したいと思います。

「食品製造業」は、原材料から食品の製造を行い、それを代理店や小売に販売します。
経産省が作成する「工業統計表」によると、畜産・水産・野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品・調味料・糖類/精穀/製粉・パン/菓子・動植物油脂・その他 と細かく分類されています。

食品メーカーのビジネスモデルは大きく二つに分けられます。
農水産物を直接使って自社製品を作る「食品製造」と、中間品を購入して加工する「食品加工」です。
日本の食品製造業は大部分が後者、材料を他社から仕入れる加工メーカーです。

近年、食品製造業では人手不足の問題が深刻化しており、生産性の向上が喫緊の課題となっています。
新型コロナウイルス感染症の影響で、インスタント食品、パスタ等の需要が急増しています。
こうした食材を扱う企業では、工場、物流ともにフル稼働の状態が続き、現場は疲弊しています。

 

IS(食品)

 


2.食品製造業の在庫問題と鮮度管理

 

メーカーにおいては、変化する需要に柔軟に対応していくことが重要であり、調達、生産、供給を連動させていくロジスティクスの考え方が欠かせません。

しかし、営業部門が販売計画を立て、それに基づいて生産部門が生産計画を立てる製造業では、営業サイドと生産サイドによる個別最適に陥りがちです。
結果、社内では複数の数値が統一されないまま使われて、需給調整に難航するというのが筆者の経験上、最も多い課題です。
このような課題を根本的に解決するため、物流システム導入のタイミングで、ロジスティクス推進を行う独立部門として、情報物流本部を立ち上げることを推奨します。

販売部門と生産部門を同格に位置付け、需給機能を一元管理し、在庫に対する責任を一手に担うことで、根本の問題解決を目指します。

食の安全が叫ばれる今日では、安全かつ安心な商品を消費者へ届けることが強く求められています。
日本の消費者は、世界で最も商品の品質にシビアだと言われています。
商品に少しでも傷があればクレームとなり、食品にも常に鮮度が求められます。

つまり、食品製造業がWMSを導入する際には、日本ブランドの象徴である高い品質を確保しながら、コストを下げる方法として在庫最適化に取り組むことが、最も投資対効果の高い方法であると考えます。

 


3.食品製造業のWMSに求められる基本的な機能

 

食品業界における得意先や消費者の物流ニーズは極めて多様化し、高度化しています。
その為、WMSには先入れ先出し、出荷期限のチェック、トレーサビリティ等の高度化する物流ニーズに対応出来る機能が必須になります。

材料、製品共に消費期限、賞味期限があり過剰在庫は即廃棄ロスの危険が伴います。
したがって、製造指図から材料在庫を引き当てる際に、消費期限をベースに先入れ先出しを行う必要があります。

原材料の場合は製品構成マスタにより所要量を計算し、賞味期限順に材料在庫の引当を行います。
次に製品の場合は、得意先マスタを参照し、取得した出荷可能日数の範囲内の在庫より引き当てを行います。
それぞれの引当の結果をもとに現場に出荷指示書が発行され、バーコードによる出荷チェックがされることが必要最低限です。

製品の場合は、得意先毎に製造日起算による受入れ制限(3分の1ルール)が必要となる場合もあり、WMSによって正しく在庫引当の優先順位付けが実現できれば、廃棄ロスを大幅に削減することも可能です。

その他にも常温・定温の温度管理機能や、ロット、賞味期限、製造番号、JAN別に粒度の細かい在庫管理ができることがポイントになりますので、しっかりと抑えておきましょう。

 

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4.需要予測に基づいた需給計画

 

市場の需要に柔軟に対応するには需給計画の見直しサイクルを短くすることが重要になります。
従来、多くの企業では月単位での見直しを図っていましたが、大きく変動する需要に対応するには十分ではありませんでした。
最近では計画の見直しを週単位に行う企業も増えてきています。
ハウス食品では、需給計画を作成、調整する独立した「SCM部」を設けて、細かい調整を短いサイクルで実行することで需要の変動に対応しています。(下図参照)

 

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(出典:斎藤 実著「物流論」中央経済社)

 


5.おわりに

 

食品製造業のWMSに求められるのは食品の廃棄ロスに目を向けた在庫削減によるコスト対策と、食の安全を軸にした顧客サービスの向上です。
効率性だけを追求したシステムを組むのではなく、それらを両立するための物流機能がこれから導入するWMSに備わっているかどうかをチェックし、効果性の高いシステム導入を実現しましょう。

 

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