『アパレル物流の特徴』第六回 ~SPA化が進むアパレル業界~|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

物流業界トピックス

『アパレル物流の特徴』第六回 ~SPA化が進むアパレル業界~

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皆様こんにちは。
今回は【SPA化が進むアパレル業界】に目を向けてみます。

ここ数年、業界は製造・問屋・小売りの流通形態からSPAへ変化を遂げている企業様が増えています。
変化の激しい業界である【アパレル業界】でいち早く顧客ニーズを的確に把握することで勝ち残れる企業は成果を上げています。

■SPAとは?■

小売業が製造の分野まで踏み込み、自社のオリジナル商品の開発を行い、
自社で販売するビジネスモデルのことをいいます。
実際に私が以前勤務していたメーカでも行っていたので懐かしく感じます。

なぜ企業がSPAを進めるのかというと、大きなメリットがあるからです。
それは顧客ニーズをすばやく把握することで、自社の商品に反映できる点です。
従来であれば問屋・小売り等で発生する中間マージンを省くことで商品を低価格で販売することができます。
その結果、自社ブランドの宣伝にもつながり最終的に収益の寄与する割合が増えることもメリットとして考えられます。

もちろんメリットだけでなくデメリットもあります。
自社で生産から企画を行うために在庫を多く抱える必要があります。
需要の予測が外れてしまうと直接影響を受けてしまうためITを活用した需要予測や在庫管理システム等が必須になります。
その他にも工程の管理や幅位広いノウハウが必要になるためコストや時間が必要になります。
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■SPAの明暗■

先にも述べましたがSPAを進める企業でもすべてが成功するわけではありません。
成功した企業の例ですが、ユニクロH&M等があげることができます。
私なりに成功した企業の共通点を調べてみたのですが、各社とも自社で物流部門や拠点等を構えていることを知りました。
そのことから【SPA】を成功に導くには物流改善が必須ではないかと感じました。

■成功した企業に学ぶ■

・INDITEX (ZARA)
(要因)高速サプライチェーンに特化している
➀アパレル業界では珍しく自社工業を構えているので短いリードタイムで生産は可能
⓶製品は一度1つの物流拠点に集められる(物流センターの集約)
➂物流倉庫の余裕

以上のことからZARAは物流コストが高騰する中でもサプライチェーンを強化していった背景が成功の要因ではないかと感じます。

■まとめ■

成功する企業は、やはり目先の物流改善だけでなく本来の顧客ニーズを叶えるために物流を改善する姿勢が感じられました。
日本のアパレル企業をはじめ、苦戦する企業も今一度【物流】の本質を見直すきっかけになればと思います。

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著者:コニー
アパレルブランドで培った経験を活かし、 アパレル物流について日々勉強中。