宅配便取扱個数が40億を突破!再配達に苦しむ宅配業界を救う秘策は自作の宅配BOX!?|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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宅配便取扱個数が40億を突破!再配達に苦しむ宅配業界を救う秘策は自作の宅配BOX!?

 

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国土交通省が発表した平成28年度の宅配便取扱個数は、40億1,861万個でついに40億個を突破しました。
これまでと同様にアマゾンや楽天などのeコマース需要拡大により、前年対比7.3%増となりました。

 

下記の表は平成24年度から28年度までの宅配便取扱工数の推移です。

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また下記のグラフは昭和59年度から平成28年度までの宅配取扱個数推移グラフです。
ほぼ毎年のように増え続けていることが分かります。この10年間で10億個も増えています。
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*** 社会問題化する再配達 ***

 

この40億個のうちおよそ2割が再配達となっているのが日本の宅配業界の実状です。

再配達による社会的損失を数値で見てみましょう。

トラックドライバーの労働時間で計算すると、年間1.8億時間になります。
年間9万人に相当するドライバーの労働力がこの再配達によって無駄に消費されていることになります。

続いてCO2の排出量ですが、こちらは約42万トン。JR山手線の内側の約2.5倍の面積の杉林の年間吸収量に相当します。
(少々例えが分かりにくいですが・・)

再配達になった理由として最も多いのが「配達日を知らなかった」で全体の42%を占めており、高齢層に多いようです。
また「不在になることが分かっていて再配達してもらう予定だった」や「再配達が来るのを知っていたが急用で外出した」など把握しておきながら私用で不在にするケースも4割近くを占めており、こちらは若年層に多いようです。

 

*** 急増する宅配BOX需要 ***

 

このように宅配業界の再配達が社会問題化する中、いま宅配BOXが世間の注目を集めています。

 

パナソニックは、2016年11月より福井県あわら市で約100の共働き世帯を対象に宅配BOXの実証事件を行っています。

同社が開発する宅配BOXは電源不要の為、取り付けに電気工事が不要です。
また独自開発した押印機構によりドライバーが宅配BOXの差し込み口に伝票を差し込んでボタンを押すと「なつ印」が可能です。

同社の宅配BOXには現在多くのメディアや消費者から問い合わせがきており、宅配BOX事業の売上は前年比200%まで伸びています。

こうした個人で導入できる宅配BOXは、壁に埋め込むタイプのものと、工事無しで自分で取り付け可能なタイプのものとがあります。

個人の宅配BOXを利用する場合は、予め宅配業者やネット業者に「宅配BOXに入れてほしい」旨を伝えておく必要があります。
配達時に受取人が不在であれば、ドライバーは宅配BOXに荷物を入れ、予め用意されている受領印を捺印して施錠します。

但し、一度荷物を入れると施錠される為、次の宅配業者がそのBOXを利用することは出来ません。
つまり、原則1つの荷物の受け取りしか利用は出来ないことになります。

 

*** 宅配BOXを自作してみよう ***

 

大変便利な宅配BOXですが、専用の商品を購入して取り付けるとなるとどうしても数万から10万円近くかかってしまいます。
これだとなかなか手が出ない人も多いはずです。そんな場合は宅配BOXを自作する方法もあります。

 

1.まずは大きめの荷物が受け取れるサイズのボックスをホームセンターなどで購入しましょう。
2.次に自転車等に利用するワイヤーロックと受領印を準備します。
3.ボックスに宅配業者へのメッセージを貼ります。施錠などの手順や注意事項を明記しておきましょう。
4.最後は宅配BOXを設置した旨を宅配業者に伝えると宅配BOX設置完了です。

 

主な注意点としては、ボックスを盗難されないように、しっかりとワイヤーロック等を利用して施錠しましょう。
ボックスの蓋の施錠はもちろんですが、ボックスごと持っていかれないようにボックス自体を施錠するロックも必要です。
また宅配業者とはしっかりとコミュニケーションを取ることが重要です。宅配BOXを設置して不在時はそこに入れて貰うよう依頼をしておきましょう。

 

*** 最後に ***

 

eコマースの爆発的な普及に伴う荷物量の増加や、共働き世帯の増加といった社会背景もあり、再配達は増え続け、宅配ドライバーの負担増、長時間労働が常態化してしまっています。
是非みなさんもこの機会に宅配BOXを検討してみてください。
予算がある方は専用の商品を、そうでない方は自作で。

 

将来的には宅配BOXも郵便受けのように一家に一台の時代がくるでしょう。
私たち一人一人のちょっとした行動によって、一日も早く再配達問題が解消されることを願っています。

 

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