物流機能高度化時代のロジスティクス・マネジメント ~パフォーマンスの測定(利益編)~|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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物流機能高度化時代のロジスティクス・マネジメント ~パフォーマンスの測定(利益編)~

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画像素材:PIXTA

 

*** 急激に変化する中国の日常 ***

 

今月の24日、世界中が注目する5年に1度のビックイベント「中国共産党大会」が閉会しました。
習近平礼賛の嵐が吹き荒れている中国ですが、今大会では更なる権力固めに向かう習近平国家主席の動きが示されました。

党大会閉幕の翌日25日に発足した新指導部の陣容を見てもそれは明らかで、習主席に近しい面々が壇上で紹介されました。

この5年間で成果を上げた反腐敗運動を継続していくとともに、党のリーダーシップの強化についてもこれまで以上に推し進めていく姿勢が示されました。

今大会期間中、世界中から多くのメディアが中国を訪れましたが、一様に街の変化するスピードに驚かされたようです。
地下鉄に乗れば皆がスマフォを手にし、かつては賑わっていた家電量販店や携帯電話ショップは閑古鳥が鳴いている状態です。

中国の家電量販店「蘇寧電器」では、なんとか客足を伸ばそうと自社のECサイトにアクセスできるPCを店頭においたり、ウォーターサーバーを置いて無料で水が飲めるようにしていますが、焼け石に水状態です。

天猫や淘宝網といったECサイトにすっかり客を奪われてしまっているようで、ビジネスの変容を象徴するかのように小包を後ろに積んだバイクが通りを行き来する姿が目立ちます。
きっとECで購入された商品を届けているのだろうと簡単に予想できます。

通りにはEV車が走り、タクシーも配車アプリで簡単に拾えます。路上ライブのチップですら、スマフォ決済に対応していました。

習主席による共産党一党体制による強いリーダーシップで中国の生活はこれからも物凄いスピードで変化していくでしょう。

 

*** 激動のビジネス環境でも利益確保は求められる ***

 

我が国日本でもITの普及により私達の生活は変化しています。
消費者のニーズは多様化し、「いいモノをつくれば売れる」という従来型のビジネスモデルが終わりを迎えて久しい中、多くの企業が利益確保の方法を模索しています。

情報が氾濫し、コモディティ化が進む現代においては、良い商品であっても、次から次へ出てくる新しい商品に埋もれ、すぐに飽きられてしまいます。
商品機能の差別化は難しく、在庫リスクは高まる一方です。

こうした激動のビジネス環境の中でも、”利益”は常に企業のマネジメントの目標となります。
中でも最重要課題とされているのが、資産に対する生産性の改善です。
これについては、”総資産利益率(ROA)”を用いるのが一般的です。

ROAは簡単に言えば、事業で使ったお金(投資)が利益にどれだけ貢献したかを表す指標で、下記の計算式で簡単に求められます。

 

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ROAは10%程度だと「かなり優良」、5%前後だと「良い」、1~2%だと「普通」と判断されます。

 

*** ROA向上には資本回転率を上げる方が効果的 ***

 

多くの会社はROAを上げようと当期純利益に注目します。
しかし、ROAを上げるためには資本回転率を上げた方が効果的であることが多いのです。

例えば在庫量の制限や、平方メートル当たりの収益性や、店舗所有からECへ切替など、ほんのわずかな利益からでも優れたROAを達成できるということを多くの成功しているEC業者が証明してくれています。

さて、ここでROAに対するロジスティクスの影響を見てみましょう。

 

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ROA計算式の分母となる総資産に対しては、在庫回転率の向上により影響を与えることが出来ます。

物流拠点や倉庫などを削減することでも影響を与えます。

分子となる経常利益に対しては、カスタマーサービスによる売上への貢献が考えられます。
また効果的なロジスティクス活動により経費を抑えることでも影響を与えます。

ロジスティクスの見えないコストが在庫品にかかる利子です。
これは経営会計システム上明確に識別されることがないため、多くの経営者はどの在庫品がコストを膨らませているのかに気づきません。

在庫は倉庫費用、保険費用、送料、購入費用、廃棄費用など沢山のコストを生みます。

 

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こうした在庫により膨れるコストは年間に帳簿価格の25%になると見積もられています。

企業の流動資産の50%以上が在庫品であることは珍しくありません。
ロジスティクスは原材料から完成品に至るまでのあらゆる在庫と関係してきます。
ROAの観点から企業の在庫レベルを管理し、運用するロジスティクス・システムが必要です。

 

*** 激動のビジネスを生き残る為の強力なリーダーシップが求められている ***

 

トルコ初代大統領のケマル・パシャは、新しいトルコをつくるために極端な欧化政策を断行しました。
西欧の制度を取り入れてトルコ近代化を目指しましたが、イスラム教国のトルコを西欧化するためには、風俗習慣まで変えなくてはならず、国内の方々から猛烈な反対が起こりました。

しかし、ケマルは屈することなく昂然として改革を断行しました。
ここから近代トルコの歩みが始まったのです。
日本の明治維新にしても武士にとって一番の誇りであったちょんまげ、刀をなくすというのは大改革であったはずです。

こうした歴史を見てみると、近代国家をつくるには、それだけ強烈なリーダーシップが必要ということになります。
中国は習近平率いる中国共産党大会による強力なリーダーシップで世界の潮流を作ろうとしています。

毛沢東時代の失敗を繰り返すのではないかと批判的な意見も多いようですが、世界経済のリーダーとして君臨をする為には、この位の強烈なリーダーシップが丁度良いのかもしれません。

日本の政治家、企業の経営者においても、世界の潮流に乗り遅れない為には、大改革を断行する強烈なリーダーシップが求められます。

 

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