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2020年03月03日配信分
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【徹底比較!】自動認識技術を比較。ロジスティクス4.0を支える技術は!?

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画像素材: Graphs / PIXTA

 

<目次>

1.私たちの日常生活を支える自動認識技術

2.他にも沢山ある高度な自動認識技術

3.今後採用すべき技術は?自動認識技術を比較!

4.最後に

 

●1.私たちの日常生活を支える自動認識技術

 

読者の皆さんは、「自動認識技術」ってご存知ですか?
私たちの身の回りには沢山の自動認識技術が使われています。
自動認識技術とは、人間を介さず、自動的にバーコードや磁気カードなどのデータを読み取る技術のことです。
最も一般的なのがスーパーなどのレジでスキャンする商品バーコードですね。
これはJANコードとよばれる13桁のバーコードが用いられ一般流通商品には必ず付いています。
これが付いていないと、スーパーやコンビニのレジで読み取りが行えないので、店頭に並べてもらえないんですね。

その他の例でいうと、最近誰もが利用するLINEで友達を追加する際に読み取るQRコードも自動認識技術の一つです。
SuicaやICOCAなどの交通系のICカードもバーコードは付いていませんが、これらも自動認識技術です。
カードの中にICタグが埋め込まれていて専用の読み取り装置でタグに記録されたデータを読み取ることが可能です。

このように、私たちの日常生活は実に多くの自動認識技術に支えられていることが分かりますね。
自動認識を英語にすると「Automatic Identification」。
ITや物流の業界では、「Auto-ID」と呼ばれることも多いですね。

 

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●2.他にも沢山ある高度な自動認識技術

 

バーコードやICタグのような日常生活で触れる機会の多い自動認識技術の他にも高度な技術が誕生しています。
その一つが音声認識技術です。
最近では周辺が騒がしい騒音環境でもエコーやノイズの除去により音声認識率は飛躍的に向上しています。
騒音の多い物流現場や工場、車内などで作業実績の入力や報告を音声入力で行うことも徐々に可能になりつつあります。

文字認識(OCR)は古くから利用されている技術ですが、こちらも識字率がこの数年で飛躍的に向上し物流現場などでも利用が急拡大しています。
従来は専用の固定式のスキャナでなければ利用出来なかった文字認識も最近ではハンディターミナルなどの携帯端末にもその技術が搭載され、物流現場の入出荷作業でも利用が可能になりました。

そして、AI(人口知能)の普及とともに最も注目されているのが画像認識技術です。
画像認識はその名の通り、画像からパターンを認識して人や商品を特定することが可能です。
AIによるディープラーニングと呼ばれるテクノロジーによって、画像認識によるパターン識別は飛躍的に精度が上がっています。

※ディープラーニング・・・深層学習と呼ばれる機械学習の一つであり、機械が自動的にデータから特徴を抽出する。

自動認識技術といっても、沢山の技術があり、またその技術もどんどん進化しているということがお分かり頂けたかと思います。
では、今後どのような技術がスタンダードになっていくのでしょうか?
また、今後自社のビジネスにこうした技術を活用する際、どれを選択すれば良いのでしょうか?
悩みますよね。そんなお悩みの解決の助けになればと思い、今回はそれぞれの技術のメリット、デメリットを比較しつつ、今後の将来性についても考察してみたいと思います。

 

●3.今後採用すべき技術は?自動認識技術を比較!

 

過去にVHSとデータマックスによるビデオテープの規格戦争がありました。
技術的な優位性がデファクトスタンダードの地位を得るための必須条件ではないことは、このビデオ戦争の事例からも明らかです。
ロジスティクス4.0時代を支える次世代の技術は何なのか?「バーコード VS RFID」「RFID VS 画像認識」
バーコードに代わるロジスティクス4.0時代のVHS的な自動認識技術は生まれるのか?
それぞれの技術の特徴とメリット、デメリットを整理してみました。

 

■バーコード

長年自動認識技術を支えてきたバーコード。現代のデファクトスタンダードといえるのではないでしょうか。
バーコードには一次元バーコードと二次元バーコードの2種類あります。

一次元バーコードよりも二次元バーコードの方が多くの情報量を格納出来ます。
スーパーやコンビニなどに置いてある商品にマーキングされているのは全て一次元バーコードです。
その他の用途では二次元バーコードの普及が進んでいます。

バーコードのメリットは何といってもコストパフォーマンスが高いことです。
通常のプリンタで印字が出来ますし、読み取りするリーダーも安価に手に入ります。
経済産業省の「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」により、バーコードに替わって電子タグが商品にソースマーキングされる日が期待されていますが、それはもう少し先のことになりそうです。

 

■RFID(電子タグ)

RFIDは現状、決して万能ではありません。RFIDメーカーによる誇大イメージPR等によって、大量に一括の商品が識別出来て、検品や棚卸作業が無くなるといった夢のようなことを期待されている人も少なからずいます。

確かに大量に一括識別が可能なのですが、様々な制約があります。
まず水や金属は苦手なので、そういった商品には向きません。
水や金属に対応した特殊加工されたタグも開発されていますが、まだまだ高くて利用は限定的です。
RFIDが登場してバーコードに取って代わると言われて30年以上になりますが、未だバーコードがスタンダードなのは様々な制約条件がまだ未解決で残っているからです。

またバーコードに比べタグ1枚当たりの単価もネックとなっています。
しかし、かつて100円/枚を超える金額でしたが、足元では10円を切りつつあります。
これが3円を切るようになってくれば、バーコードに替わる時代がやってくるかもしれません。

一方で、RFIDが今後ロジスティクスの利便性や運用を変革するような大きな可能性を秘めているのも事実です。
実際に多くの物流現場でも利用が進んでいますし、ユニクロを代表とするアパレル業界での普及率は急速に伸びています。

 

■文字認識(OCR)

将来的に文字認識がバーコードやRFIDに替わることはありません。
文字認識はいまも、これからも限定的な利用に留まるでしょう。
バーコード化されていない品番や伝票番号、ロットや賞味期限を読み取りする際に大変便利です。
文字認識に対応したハンディターミナルも登場していますので、物流現場でも利用が進んでいます。

食品業や製造業では、原材料・部品・製品のロットNoや期限管理が必要になりますが、多くの場合こうしたデータはバーコード化されていません。
しかし、こうしたデータの記録を義務化する動きも進んでいることから、限定的ではありつつも導入は増えていくでしょう。

 

■音声認識

最近ではスマフォ等にも当たり前に搭載されているのが音声認識です。
Amazonが開発したAlexaやGoogleのSiriなどが有名です。
コンピュータにより音声データをテキストデータに変換し、音響モデルや言語モデルを用いて音声を解析し認識します。
数十か国の言語に対応し、AIやディープラーニングのテクノロジーも加わって今後益々技術革新が進み、利用が拡大していくことでしょう。

物流現場では、音声ピッキングシステムで活用が進んでいます。
バーコードによるピッキングであれば、ハンディターミナルを片手で持って作業するため、両手が使えません。
音声ピッキングであればハンズフリーで作業が行えるため、作業効率が向上します。

 

■画像認識

アマゾン・ゴー(Amazon Go)で一躍脚光を浴びるようになった画像認識。
アマゾン・ゴーは店舗で顧客が手にとった商品を画像認識技術を利用して識別することで、レジ無しの無人店舗を実現しています。

お客は専用のアプリで入店用のバーコードをスマフォに表示させ、店舗入り口にあるゲートにバーコードをかざして入店します。
陳列棚から欲しい商品を持ち上げるだけで、アプリのカートに自動的に商品が追加されます(下写真)

「やっぱり、やーめた」と一度手にとった商品を棚に戻すと、なんと自動的にその商品はアプリのカートから削除されます。
買い物を終えると、入店の時と同じゲートを通って店舗に出るだけです。
レシートが必要な場合はアプリにレシートが表示されます。

 

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この技術を物流現場で用いれば、入荷や出荷時の検品も不要になるかもしれません。

専用のゲートを通過させるだけで自動的に検品が完了します。
ドローンに搭載されたカメラで倉庫内の商品を撮影し、画像認識技術を利用して実数をカウントする運用も始まっています。
もしこのまま画像認識技術が進化すれば、電子タグの貼り付けをせずに一括検品、一括棚卸が可能になるのでRFIDは不要になるかもしれません。
そうなると、政府による「電子タグ1000億枚宣言」はどうなるのでしょうか・・・。

 

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●4.最後に

 

ロジスティクス4.0の発展、普及とともに物流業務の効率化、省人化への期待と要望は日増しに高まっており、自動認識技術によるオペレーションの改善は今後更に進んでいきます。
次世代のテクノロジーは、日進月歩で進化しています。
将来のデファクトスタンダードを正確に予測することは誰にも出来ません。
だからといって、誰もがリスクを最小化しようとして他社の後追いばかりしていたら、ロジスティクス4.0の新しい世界を切り拓くことは出来ないのです。
必要な情報を集め、仮説を立て、自社の未来を創造する判断力が求められます。

 

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