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EC業界のロジスティクス事情 ~EC物流は『バックヤードの自動化』が決め手~

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画像素材:PIXTA

 

*** 二極化が進むEC市場 ***

 

EC事業は参入障壁が低く、成長スピードも早い為、多くの新規事業者が生まれています。
店舗を構える必要もないため、開業資金もかかりません。最近ではネット上から1個単位で荷物を預か
って管理してくれるサービスも誕生しているので、場合によっては倉庫も在庫も必要ありません。

インターネット上にショップを出店するだけでビジネスがスタートし、早ければ数ヶ月で立派に売上が上がり
始めるので、独立起業したい人にとっては願ったり叶ったりの市場だと言えるのではないでしょうか。

利用者も増え、事業者も増えて右肩上がりの成長を見せるEC市場ですが、どの事業者も上手く行っている
かと言えば、そんなことはありません。

堅調に成長を続ける事業者もあれば、マーケティングやフルフィルメントに投資しただけのリターンが得られ
ず、伸び悩む事業者もあり、今その二極化が顕著になってきています。

 

*** バックヤードの自動化で成否が分かれる ***

 

その差が生まれる大きな要因は「バックヤードの自動化」です。このバックヤードの自動化で世界最先端を
突っ走っているのが、Amazonです。Amazonの物流は365日24時間稼働しており、オーダーが入ってから出荷
されるまでのバックヤード業務のほとんどが自動化されています。

かといってAmazonのようにロボットやシステムに多額を投資して自動化を図ることや、24時間センターを稼働
させるようなことは現実的には不可能です。
しかし、最近ではバックヤードをITで支援する製品やサービスが世の中に溢れています。

こうしたバックヤード自動化の仕組みを上手く活用して自動化に成功している企業はほんのわずかです。
実際に国内のEC事業者で365日24時間出荷対応している企業は1割に満たないのではないでしょうか。

自動化が出来ていない事業者では、商品マスタのデータ整備や、社内の情報システムがちぐはぐで、オーダー
が入ってから出荷するまでに多くの人の作業が発生しています。

そのため、せっかくカートに沢山のオーダーが入っても受注管理の段階で滞留してしまい、出荷がスムーズに
流れないばかりか、コストも膨れ上がり、売り上げの割には利益が出ないといった状況に陥ります。

Amazonの凄いところは、ここを徹底的に自動化し、コストを極限まで落とすことで受注1件当たりの獲得
利益を最大化し、その利益を自社が得るよりも先にユーザーに価格で還元したところです。

カートから受注が入った瞬間に在庫が自動で引当され、ピッキング、検品、梱包、出荷まで一連の流れが
スムーズに流れる自動化の仕組みが構築されているかどうかで、大きな差が生まれます。

以前大手百貨店がEC事業に参入した際の話しを聞く機会がありましたが、そこでは出荷業務は手が空いた
社員がやればいいといった位の感覚で、実際に立ち上げたばかりのECサイトからオーダーが入ると店員
さんが店内をピッキングして回っているという話しでした。

これではあまりに効率が悪すぎるし、ミスも発生しやすく、スピードも遅いので売れば売るほど赤字になるか、
顧客満足度が低下し、本業の百貨店のブランドにも傷をつけてしまうことになりかねません。

 

*** 値上げされた宅配運賃により物流比率は20%以上に ***

 

国内企業の平均売上高物流比率は4%ですが、EC事業の場合12%にまで上昇します。また最近の宅配運賃
の値上げにより、EC事業の売上高物比率は20%以上になるだろうと予測されています。

この上昇した物流コストを自社で吸収するのか、消費者に転嫁するのかは判断が分かれるところです。
しかし、Amazonが送料無料を継続している限り、なかなか消費者に転嫁するというのは難しいでしょう。

そうなれば、やはり自社のバックヤードを自動化することで宅配運賃値上げ分のコストを吸収する策を練らな
い限り、利益確保は見えてきません。

自社のバックヤードの自動化がどの程度のレベルかを測る指標として、「受注スルー率」「フルフィルメント比率」
という考え方があります。

 

*** Amazonの「受注スルー率」は世界トップレベル ***

 

受注スルーというのは、サイト上で受注が入ってから出荷するまでの一連の作業を人を介さずに自動化することです。
Amazonの受注スルー率は100%に近いと言われており、365日24時間受注から出荷までを自動化してスピードを最大の差別化として顧客に提供しています。

通常のEC事業者であれば、休日に受注が入っても、その受注を処理するのは、休日明けに社員が出社してからになります。休日や連休明けがEC事業者が大忙しなのはその為です。

また受注スルー率が低いと、受注の量が増えれば増えるほど人の手が必要になる為、休日出勤や残業が当たり前になってしまいます。

受注スルー率100%は無理だとしても、80%は目標にしたいところです。もし自社の受注スルー率が50%以下であれば早急に対策が必要になります。

受注スルー率の低い事業者でよく見られるケースは商品マスタが上手に整備されていないことです。
受注管理システム、WMSなどの物流管理システムの間でマスタが完全に連動しておらず、新商品のデータや一部の特殊な商品については、受注データを人が修正してWMSに転送するといったことが発生しています。

 

*** フルフィルメントの仕組化と自動化が成否を分ける ***

 

フルフィルメントとは、受注から決済に至るまでの、受注管理、物流管理、顧客管理、入金管理の一連の業務のことです。フルフィルメント比率とは顧客からオーダーが入ってから商品を届けて決済するまでの一連の業務にかかるコストのことです。

売上高物流コストだけではなく、バックヤードを自動化することで、フルフィルメントに関わるコスト全体を下げることが可能になります。

しかし、多くのEC事業者では受注管理、物流管理、顧客管理それぞれに一貫性がなく、一気通貫で情報システムがデータを流してくれない為に、どうしても人の手が介在してしまうことになります。

大手がECに進出する際、自社の基幹システムにECの機能を無理やり付け足して、フルフィルメント比率が悪化するといったケースはよくあります。最近のEC向けの受注管理システムやWMSはAPI連携が標準で搭載されているため、大手であってもこうしたパッケージを上手く活用して、フルフィルメント比率を向上させる方がよいでしょう。

フルフィルメントを軽視していると、問い合わせやクレームが増えてしまい痛い目に合う事になります。
ECを開業して2~3年で売上が頭打ちになるようなケースはこのフルフィルメント軽視が要因となるケースが多いようです。

 

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*** さいごに ***

 

ECの物流は実に多種多様です。それぞれの商品の特性や顧客のニーズに応じて、入荷、ピッキング、配送の仕組みを構築しなければなりません。一貫性の保たれた情報システムの構築により受注スルー率を向上し、フルフィルメント比率を下げることでコストを抑え、スピードという付加価値を顧客に提供することができるのです。

勝ち組と負け組の二極化が顕著になりつつあるEC市場において、どちらの組に入るかはバックヤードの自動化にかかっているといっても過言ではありません。

 

*** 最後まで読んで頂いた方に耳寄りなお知らせ ***

 

ECのロジスティクス構築において、倉庫管理システム(WMS)の果たす役割は日に日に増しています。パッケージを導入する企業も増えていることから、世の中には多くのWMSが存在しています。その為、数あるWMSパッケージの中からどのパッケージが自社に合っているかといった悩みを抱える企業が増えています。

しかし、どのパッケージにするかを選択する前に重要な検討事項があります。それは、いかに効果性の高いシステムを構築するかという点です。効果性の高いシステムの構築に欠かせない概念が『一貫性』です。

効果性の高い倉庫管理システムの導入について一冊の小冊子にその考え方とポイントをまとめました。是非この機会にご参考頂き、自社のEC事業を成功に導いて下さい。

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