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物流システムに投資する際の採算分析の方法教えます

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 画像素材: metamorworks/PIXTA

<目次>

1.ウイズコロナ時代に向けて進む物流IT投資

2.投資する際の物流採算分析の必要性

3.物流採算分析の計算方法

 


1.ウイズコロナ時代に向けて進む物流IT投資

 

ウイズコロナ時代の一つの変化として、タッチレス化、ペーパレス化が進んでいます。

感染リスクの高いモノやデバイスに触れることを極力避けるようにIoTやICタグを利用した物流システム導入
が注目を集めています。

またモノやデバイスだけでなく、多くの人が触るような紙の受け渡しについても敬遠されるようになってき
てきます。物流業界ではピッキングリストのデジタル化、送り状のデジタル化、船荷証券のデジタル化などの
システム導入が急速に進んでいます。

政府が契約書や請求書の捺印を不要とする動きを進めていますが、そうした動きも後押しとなり、ペーパー
レス化が今後一層進むと予想されます。

このコロナ過で企業の経営者は様々なIT投資を迫られています。先日もある部品製造業の経営者の方から
リモートワークで出荷周りの事務作業を自動化する提案をして欲しいと依頼を受けたばかりです。事務所の
作業者を全員在宅ワークにしたいとのことでした。

今後の先行きが見えない中で、積極的なIT投資を検討していかなければなりません。今回はそんな厳しい投資
判断を迫られている経営者の方に、物流システムに投資する際の採算分析の方法を簡単にご紹介したいと思います。


2.投資する際の物流採算分析の必要性

 

「物流採算分析」とは、各種の物流コストを有用と考えて分析し、新たな投資を検討する際にそれにかかる投資額
とリターン額を十分に吟味する方法です。同じ物流システムを導入した他社では効果が上がっていたとしても、
自社でも効果が上がるかどうか不安といった声はよく耳にします。そこで、その投資自体が正しいのかどうなのか
数値で分析することで、自信を持って投資出来るようにしましょう。

「採算分析は、原価計算や予算管理とは違うの?」と思われた方も多いかもしれません。採算分析は特定の投資を
対象として、その投資による金額効果を求めることです。以下にその違いを整理しましたので参考にしてください。


3.物流採算分析の計算方法

 

物流システムの導入といった投資は、そこから得られる効果は5年~10年と中長期にわたります。しかし、
多額の投資をした物流システムが将来的なリターンで採算がとれるのかどうかは、それらを現時点での金額に置き
換えて判断する必要があります。ここで金利の概念が必要になります。

将来におけるキャッシュフローを現時点における価値に置き換えて、投資回収期間を分析する方法として
「現在価値法」が用いられます。将来受け取ることができるリターンが、現時点の価値に計算していくらなのかを
判断する方法です。将来的なキャッシュフローを現在価値に置き換えて計算します。

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ちょっとこれだけだと意味が分からないですよね?簡単な例を挙げてみましょう。あなたは今、老朽化した物流システ
ムを刷新するかどうか投資判断を迫られていると想定してください。現場からはその必要を強く迫られ、執行役員で
ある物流部長は費用対効果が年間600万円見込めるから今すぐにでも投資すべきだと言っています。

この物流システムの導入費用はシステム開発費が1000万円、ハードウェアが1000万円、保守費用が年間100万円です。
システムの開発、導入には1年かかります。あなたはこの投資に対してどのような判断をしますか?これを単純に計算
すると2年目から600万円のコスト削減が期待出来るとして、5年で2400万円のコスト減となります。

しかし、仮にあなたの会社が投資に対して10%のリターンを判断基準としている場合、この投資を回収するまで何年
かかるでしょうか?以下の図をご覧ください。

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ご覧の通り、この物流システムの投資判断を10%のリターンを現在価値で計算すると回収するまで7年かかることに
なります。つまり、この物流システムが7年利用出来るのであれば導入すべきでしょう。

もう一つ、ROIで算出する方法もあります。ROIとは投資回収率のことです。例えば年度を固定して5年で計算して
みましょう。ROIの計算式は以下の通りです。

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5年間のコスト低減額は2年目から効果が出ると想定して、2,400万円です。年間保守費用も2年目から発生するとして
5年間で400万円です。投資額はシステムとハードを足して2,000万円ですので、計算するとROIは以下になります。

ROI=(2,400万円 − 400万円 − 2,000万円)÷ 2,000万円 × 100 = 100%

あなたの会社が投資に対する利回りを10%を判断基準としているのであれば、5年でみると利回り0%なので、投資は
しないという決断になります。同じ計算方法で6年で計算すると利回りが8%、7年で13%になりますので、このシステム
が7年以上利用出来るのであれば投資するという判断になります。

このように単純に費用対効果(投資額 - 投資で得られた利益)だけで計算すると5年で回収できる計算になります
が、経営者の視点としては同じ自社のお金を使って投資するのであれば、回収率の良い案件に投資してお金を利用
することが大切です。

例えば、広告費についても同じですね。1,000万円の広告予算を投じて、2,000万円の売り上げが上がったとします。
この商品の原価が800万円だとすると1,200万円の利益となります。1,000万円の広告費に対して1,200万円の利益です
から200万円得をしたと計算するのが普通ですね。しかし、ROIの視点で計算すると、

ROI = (2,000万円 – 800万円 – 1,000万円) ÷ 1,000万円 × 100 = 20%

となります。利回りがとても悪い投資ということになりますね。このように特定の投資案件に対して、対象となる全期間
について投資の利回りを算出することを忘れないようにしましょう。

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